2022.3.16の地震で新幹線が脱線した場所と萬歳楽山(まんざいらくさん)のこと。

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 2022年3月16日(水)。福島県で大きな地震があった、新幹線が脱線するほどの地震。車内の映像を後から見たがそれは恐ろしい状況だった。あのスピードであの衝撃を体験したら死を覚悟するだろう。。。報道では怪我をされた乗客は5名でいずれの方も軽症とのことだが、恐怖はいかほどだったかと思うと乗車していたみなさんの心中をお察しする。

 あれから1年半以上経った。その時はこんな話をするのは不謹慎かと思い途中まで書いて放置していたが、あのとき気になったことを改めて記録として書いてみることにした。

※画像は地震から3日後に高速道路から撮影した脱線で停車中の新幹線。

萬歳楽山と地震の逸話

 地震のとき、私の妻の実家では「まんざいらく、まんざいらく」と唱える習慣がある。「それなに?」と聞くと、子供の頃に祖父から「地震の時には”まんざいらく、まんざいらく”と唱えると地震が収まるんだよ」と教わったんだとか。昔からの風習、おまじないだと思って深く考えていなかったが、気になるので由来を調べてみたところ”萬歳楽山”とは日本に実在する山で、しかもこの地震の時に新幹線が脱線した場所のすぐ近くだというのだから、驚いてしまった。

 「まんざいらく」という言葉がピンとこなかったが、相撲で使われる「千秋楽(せんしゅうらく)」と同じ仲間の言葉らしい。「鶴は千年、亀は万年」と同じような言葉だろうか?どちらも”長い年月栄えるように”という意味だ。

 この萬歳楽山に伝わる民話は次の通り。

””「萬歳楽山に山仕事に入り込んでいた数人の村人達が、昼飯もすんで、大きな岩の上で昼寝をしていると、なにやら少し揺れているようなきがしたが、何でもない。夕方仕事を終えて、山を下りてみると、なんと麓は大地震で全ての村という村が壊滅していた。助かった男衆たちは難のを逃れたのは自分たちが萬歳楽山にいたおかげだからだと思わず「まんぜろく・まんぜろく」と唱えた。それから、地震が起こったら「まんぜろく・まんぜろく」と唱えると、地震はおさまるようになった。」””

引用:朝日山萬歳楽院法圓寺ホームページより。

というお話だ。まさに数百年たって同じことが起きたようだ。萬歳楽山について詳しく書かれた本には、男たちの休んだ大きな岩は「八畳岩」と言って、地球の中心までつながっているので揺れなかった、とも書いてあった。

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 今回の地震からわずか3日後。私はもともと帰省する計画があった。高齢の両親に3年ぶりに孫たちの顔を見せに行く計画で前々より準備していたのにこの大地震でどうするか迷ったが、この機会を逃すと次いつ行けるかわからないので帰省することにした。

 地震は東北自動車道にも影響を与えた。地震で路面に亀裂が入り凹凸が出来たがわずか2日で通行が可能になった。速度制限はされていたが十分安全に走行出来た。昼夜通して復旧作業をしてくれた人たちに感謝しかない。

 国見(くにみ)サービスエリアから北へ約8kmのところで東北自動車道と東北新幹線が交差しているところがある、帰省は上り方向へ走行していたので、交差の手前左手に新幹線の高架橋が見えてきて近づいてくる。すると交差する手前で停車している新幹線が見えた。周りを見渡すと新幹線の高架線の柱も折れ曲り、揺れのすごさを目の当たりにした。

萬歳楽山があるのはここ。。

 東北自動車道、国見サービスエリアを過ぎて国見インターチェンジあたりの西側に萬歳楽山がある。

約2か月半後に、今度は新幹線で東京へ向かう用事があり、脱線していたあたりから、冒頭の写真を撮ったあたりの高速道路の写真を撮る。壁のコンクリートが欠けているように見える。

そして、萬歳楽山があるのはこの辺。

白く山肌が削れたところより右側の方にあるようだ。(写真のずっと右端の方ですね)

パワースポットとしても知られていて、登山コースにもなっているらしい。1度行ってみたい。

今回の地震がきっかけで知った、何とも不思議なお話だった。

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