寒くなってくるとインフルエンザや風邪の流行時期に入ってきます、同じインフルエンザでも人によって症状がけっこう異なり、いつも「なぜだろう?」と思っています、今回はその中でも胃腸症状について考えてみました。下痢や嘔吐の原因は色々ありますが、インフルエンザでも下痢や嘔吐といった症状は出るのでしょうか?インフルエンザのB型は胃腸症状を起こしやすいことが分かっています。しかしインフルエンザが流行している時期はノロ、ロタなどのウイルス性胃腸炎も流行っている時期ですし、インフルエンザのお薬の副作用でも胃腸症状が出ることがあります。
①インフルエンザが原因のもの。
②別の感染症に一緒にかかってしまったもの
③薬が原因になっているもの
それぞれ分けて説明します。。
インフルエンザで下痢や嘔吐の症状が見られるとき
B型のインフルエンザは胃腸症状が出やすく(かならず出るわけではありません)お腹の風邪のような腹痛・下痢・吐き気といった症状が出ます。他には発熱、だるさなどの症状があり長引く傾向もあります。
インフルエンザ脳症はインフルエンザにかかった子供の1万人に1人くらいの割合で起きる症状です。乳幼児に多く(大人でもまれにあります)発熱してから24~48時間以内に症状が見られ、このときは下痢よりも嘔吐がひどく「なんだか気持ち悪い」というような嘔吐ではなく、いきなり吐いて、けいれんを伴なったり、異常行動が見られたりするので明らかに異なります。このような時はすぐに受診して診察してもらいましょう。
インフルエンザの下痢が水様便のとき。
インフルエンザが流行する冬の期間は、ウイルス性胃腸炎のノロやロタなどの胃腸炎も流行するときです。インフルエンザの検査が陽性でインフルエンザだと思っていてもウイルス性胃腸炎にも同時感染している可能性も否定できません。
水っぽい下痢の場合は特にその可能性があると思います、家族や職場のひとが同じインフルエンザのはずなのに他の人は胃腸症状がなく自分だけ症状がある場合は、念のためウイルス性胃腸炎を疑って広めないように手を良く洗うなど気を付けて生活した方が良いでしょう。
(ウイルス性胃腸炎とわかったとしても特効薬はないので治療は水分補給などのみです)
インフルエンザの薬が下痢の原因になっているとき
インフルエンザ用の薬はみな副作用に胃腸症状があります、
タミフル:下痢、腹痛 悪心、嘔吐
イナビル:下痢、胃腸炎、悪心、嘔吐、腹痛、
リレンザ:下痢、悪心、嘔吐
副作用の頻度は0.1%以上なので千人に数人は可能性があると言うことですので、
頻繁じゃなくても、珍しくは無い症状ですね、お薬のせいであれば当然お薬を飲んでから症状が出るはずですし、止めれば良くなります。お薬をのんで数時間で症状が出て「あやしい」と感じるときは、もう一度病院に相談してみましょう。
まとめ
下痢嘔吐の症状が出るタイミングによっても原因が違ってきます。インフルエンザのお薬を飲んで数日してから症状が出れば、薬でもなければインフルエンザでも無い可能性が高い、、と考えることが出来ますが自分だけで判断してはいけません、気になることがあれば正確な診断は病院でお医者さんにきちんと診てもらいましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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