ホントかな?立ってお風呂に入ると”全身に均等に湯圧がかかり”循環器などに良いらしいけれど、水に潜ったことがある人なら分かると思うが1mだって潜れば結構な水圧を感じる。
前回のブログで書いた藤三旅館ホームページの温泉の説明の中に立位浴は”全身にまんべんなく湯圧がかかり循環器系を整えるほか、血行促進にも効果があると言われている(藤三旅館ホームページより)”という説明があり、どうゆう事なのかちょっと調べてみたよ。
立位浴とは?の前に、前回のあらすじ。
岩手県花巻にある鉛温泉「藤三旅館(ふじさんりょかん)」の名物風呂は、深さ1.25mもある立って入ることで有名な”白猿の湯”があります。
・とてもよく暖まって
・冷めにくく
・疲れが良くとれる
と三拍子そろった温泉ですが、この深さのため立った状態で(立位)湯船に浸かることが効果を高めているらしい、という事です。
素直に藤三旅館の公式ホームページに書いてある。
”全身にまんべんなく湯圧がかかり循環器系
藤三旅館の公式ホームページ
を整えるほか、血行促進にも効果があると言われています”
を「ふむふむ、そうなんだ!」と聞けばいいものですが、冒頭文に書いた通り「深ければそれだけ水圧がかかるはずだよなぁ」という素朴な疑問を追求すべく詳しく調べてみたくなりました。
”全身にまんべんなく湯圧がかかる”の本当の意味見つかる?
なんとなく予想はしていました。”足のむくみを取る靴下(着圧ソックス)”は足をほどよく締め付けることで血流を良くしてむくみを取るんですよね?
立って温泉に浸かるのも、水深の深い足の方が水圧が強くなるから何か身体に良さそうです。でも言葉にしようとすると「難しいなぁ」と思っていました。
でも検索していたら「きっとこれだ!」と思われる説明を見つけました。
水中ではまたその深さに応じた水の静水圧で動、静脈は外部から圧迫される。したがって胸高までの入浴は、血液による動、静脈への静水圧と外部からの水の静水圧が完全に釣合うため、どんな姿勢であれ「空中臥位」と同じ血行動態となる。
NPO法人 健康と温泉フォーラム
保養地療法の実際と効果-循環器 FORUM’90
田中 信行(鹿児島大学医学部教授)ら
より抽出
・・・
難しくて何を言っているのかよく分からないですよね。
ただ”その深さに応じた”というところが当たりっぽいです。
つまり(私の解釈ですが)、
人は立ちっぱなしだと足の方に血や水分が溜まりむくんだりしますよね?
だから夜に横になって寝ることで血や体液のめぐりがいくらか改善されます。
お湯に浸かると”その深さに応じた”水圧で、体の内外の圧力が”完全に釣り合う”為に、横たわっているのと同じ状態になって血のめぐりがよくなるようです。
さらに温泉についてこの文献の続きでは、
+お湯であたたまり血管が広がる
+浮力で重力の負担が軽くなる
+etc
と相乗効果があるという内容でした。
用語にもちょっと詳しくなったよ。立位浴の話は介護関係でよく使われている。
[立位浴]という単語で検索すると、リハビリテーションや介護関係のサイトが検索結果に見つかります。
理学療法士・作業療法士の国家試験の問題にも、
「浴槽の深さで体重負荷が約30%になるのはどこまで浸かった時か」とか
「体重50kgの人が水中で約15kgになるのはどれか?(図解)」などの問題がありました。
用語についてもちょっと詳しくなったよ。
立位(りつい)=立った状態。
臥位(がい) =横たわった状態。
仰臥位(ぎょうがい)=あおむけに寝た状態。
伏臥位・または腹臥位(ふくがい)=うつぶせの状態。
側臥位(そくがい)=横向きに寝た状態。
空中臥位(くうちゅう・がい)とは
”湯の中”ではなくて「空気中で横になった状態」を指して言っているようです、
つまり”水中”に対しての”空中”と言う感じ。
まとめ
”全身にまんべんなく湯圧がかかり循環器系を整えるほか、血行促進にも効果があると言われている(藤三旅館ホームページより)”という説明は
”深さに応じて”身体の内外の圧力が釣り合うことを手短に説明した文章だった、という事で(私の中では)納得しました。
立った状態での効果については、手足を曲げていないので一番血行が良くなりそうな姿勢だからではないでしょうか?
理論上は普通のおふろで横に浸かっても同じなのかもしれませんが、出来るなら立てるくらいの水深があれば立った姿勢で湯に浸かるのが理想なのかもしれません。
しかし、そもそも立って入れるお風呂なんて普通ないですよね(プールや海はあるけど)この藤三旅館の温泉で最初に「この深さにしよう!」と考えた人は何を思ってこの深さにしたんでしょうか?
新たな疑問に謎は深まるばかり。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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